口腔外科について
口腔外科出身の医師が優れた治療をご提供します
高齢化社会になるに連れて、歯科心身症・舌痛症や口腔粘膜疾患・顎関節症など口腔外科の対象者が急増しています。
当院では、親知らず・顎関節症など一般的な治療に加え、交通事故やスポーツなどの外傷も口腔外科で治療を行います。
口の中だけにかぎらず、周囲に隣接する組織に起こる疾患の治療はもちろん、全身疾患が表す口の中の症状を見落とすことのないよう心がけております。
他の病院との連携体制
大阪歯科大学・大阪回生病院・大阪赤十字病院・大阪府歯科医師会 救急診療
親知らずの抜歯
現代人は食生活の変化などにより、昔に比べると顎が小さく細くなっています。親知らずが本来生えるスペースがなく、斜めや横向きに生えたり、途中で生えるのが止まったり、歯茎の中に埋まったりしてしまうことが増えています。歯並びや咬み合わせに悪影響を及ぼし、むし歯や歯周病、歯ぐきの炎症リスクを高める恐れがあるのです。
親知らずに関係するトラブルを防ぐには、「抜歯」の検討が必要です。当院では精密な検査と的確な診断を心がけ、患者様の親知らずの状態に合わせた治療の提供を行っております。
親知らずの抜歯の重要性
親知らずは抜歯すればいいわけではありません
親知らずは、必ずしも抜歯が必要というわけではありません。
生え方や咬み合わせに悪影響を及ぼしていなければ、状況をみて残すという選択肢もあります。
高血圧や糖尿病など、全身疾患をお持ちの場合は抜歯のリスクが高まりますが、内科と連携して安全性に注意した治療を大切にしております。一般的には親知らずが生えたとき、若年層のほうが抜歯後の治癒力が高く、回復スピードも比較的早いことが特徴です。抜歯をご検討の際は、まず一度当院にご相談ください。
親知らずの治療は早期対応をおすすめしています
親知らずの痛みや腫れが気になり、ご来院されるケースが多くあります。特に親知らずが斜めに生えている場合は周囲の歯を圧迫したり、歯肉の内側が化膿したりしやすく、症状が現れるようになります。
親知らずによるむし歯や炎症(智歯周囲炎)は、自覚症状がないまま進行し、気づいた頃には悪化してしまうのです。親知らずを抜歯するかしないかにかかわらず、何かの異変や違和感にお気づきの際は、お早めにご受診ください。
正常に生えていない親知らずは抜歯をおすすめします
親知らずがまっすぐに生え、痛みや歯茎の炎症などがなく、歯磨きをしっかりと行えている場合は無理に抜歯する必要がありません。
しかし、斜めや横向きに生えたり、親知らずが生えきっていなかったり、歯茎の中に埋まっていたりする場合は注意が必要です。
隣り合う歯との間にできるむし歯や歯ぐきの炎症など、さまざまな症状を引き起こす原因になります。歯並びや咬み合わせにも悪影響を及ぼす恐れがありますので、できるだけ早くご相談ください。
歯並びが悪いと親知らずにも影響を及ぼします
矯正治療を行った後に親知らずが斜め向きに生えると、周囲の歯を押し出すような状態になり、歯並びが再び悪くなる恐れがあります。
矯正治療をご希望の場合は、抜歯のタイミングを慎重に検討します。「親知らずが生えている・埋まっている」などの状態にかかわらず、お早めに当院にご相談ください。
妊娠前に親知らずの抜歯をおすすめします
妊娠中の麻酔薬や痛み止めの薬による影響を考慮し、妊娠前に親知らずの抜歯を済ませておきましょう。当院では原則として、妊娠中の抜歯を可能な限り控えております。しかし、妊娠中に親知らずによる炎症が生じる可能性があります。妊娠後期は胎児の成長も進んでおり、痛みや炎症を抑える薬を使用できません。痛みや炎症が強いのにもかかわらず、処置が難しいという状態になってしまうのです。
「これから妊娠を考えている」という場合は、親知らずのチェックを行いますので、受診時にお申し付けください。また、妊娠中の親知らずに関するご相談も可能ですので、お気軽に当院までお問い合わせください。
当院の腫れと痛みへの対処法
親知らずによる歯茎の炎症や腫れ、噛んだときの痛みなどが現れる可能性があります。親知らずが本来とは違う場所に当たり、顎に痛みを感じる方もいらっしゃいます。
腫れや痛みが強い場合は我慢なさらず、当院の歯科医師やスタッフに必ずお申し出ください。抜歯時は必ず麻酔を使用し、痛みをできるだけ感じない治療を心がけております。抜歯後も必要に応じて、痛み止めの処方も可能ですのでご安心ください。
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切開・切除は最小限
歯肉の切開を最小限に抑え、骨の切除量をなるべく少なくすることで、患者様の負担を少しでも和らげるようにしています。
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無菌の生理食塩水を使用
口腔外科治療のような直接骨にダメージを与える治療については、タービンの冷却水に水道水ではなく、無菌の生理食塩水を使用したクリーンウォーターシステムを導入しております。
クリーンウォーターシステムを利用することで、衛生面が向上されることはもちろん、治療後の腫れにも大きな違いがあります。
顎関節症
痛みがなく軽度の場合の治療は、経過観察が中心です。しかし、痛みや日常生活に支障をきたしている場合は、症状に合わせた適切な治療が必要です。症状を放置していると、さらに悪化して全身の不調を引き起こし、手術が必要になるほど重症化するケースもあります。
当院では、患者様から伺った症状や生活習慣などをもとに、精密検査を通じて適切な治療の提供を徹底し、顎関節症の改善を一緒に行ってまいります。
顎関節症の原因
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咬み合わせ・歯並びに影響
顎関節症の多くは、歯並びや咬み合わせの不良によって引き起こされます。特に咬み合わせの不良があると、顎関節やお顔周りの筋肉に負荷がかかりやすくなります。また、首の筋肉の疲労、歯の摩耗や肩こりなど、さまざまな症状を引き起こすリスクも高まるのです。
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歯科治療の回数
主にむし歯で歯を削る治療を繰り返していると、咬み合わせのバランスが崩れやすくなります。「身体の不調があるが原因がわからない」という不定愁訴の状態に陥り、不調が長引く恐れもあるのです。治療ではお口を開けている時間も多く、筋肉や顎に負荷がかかりやすい状態が一時的に続きます。
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首や肩こり
首・肩こりが原因で、顎関節症を発症する可能性があります。反対に顎関節症が、首・肩こりにつながっているケースもあります。症状は他にも、頭痛や手足のしびれなど、全身にさまざまな悪影響を及ぼす恐れもあるのです。
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日常的な癖
片方の歯ばかりで食べ物を噛んだり、うつぶせ寝をしたり、頬杖をついたりなどの癖は顎関節に負荷がかかる原因です。咀嚼筋の緊張や顎関節に圧力がかかり続け、顎関節症の発症リスクが高まります。日常的な癖は無意識なことが多く、ご自身だけでは気づきにくいものです。歯科医院での検査でお口の現状を知り、お口の健康に悪い癖があるときは一緒に改善をめざしましょう。
顎関節症の治療法
スプリント療法
スプリント療法とは、スプリントと呼ばれるシリコン製のマウスピースを使用し、顎関節症の改善をめざす治療法です。マウスピースは主に睡眠時に装着していただくと、歯ぎしりや食いしばりの圧力が分散し、顎関節や歯周組織にかかるダメージを軽減できます。日中はマウスピースを使用しませんので、生活に支障をきたす心配がありません。
咬み合わせ調整(整復術)
咬み合わせのバランスが崩れていると、一部にだけ力がかかり続けます。負担が蓄積された結果、顎関節症のリスクが高まるのです。最近では補綴治療の後に不具合が生じ、顎関節症を発症するケースも増えています。咬み合わせ調整では、歯を削って高さを出したり、反対側の歯に当たる場所を確認したりしながら、正しい咬み合わせを作っていきます。
マニピュレーション法
マニピュレーション法とは、お口の中に手を入れて関節円板を少しずつ動かし、顎を正常な位置に戻してあげる治療法です。顎の痛みが強く、口を大きく開けられない患者様に効果が期待できます。治療の痛みもほとんどありませんので、ご安心ください。